台風が来る前に準備すべきことを一挙紹介。家族や自分を守るために備えよう

2021年4月13日

台風が来る前には家の外のものを固定したり、家の中を補強したりといった準備が必要です。備えがないままに台風を迎えてしまうと、家がダメージを受けたり避難時に困ったりするかもしれません。この記事で、台風が来る前の準備や避難するときの心得、災害発生時にないと困るものをチェックしましょう。

普段から取り組みたい台風準備

災害準備リストを持つ人

台風に備えるため、家の中や外、備蓄品の確保や避難先の確認をしてお来ましょう。普段から取り組んでおきたい台風対策について紹介します。

家の外の対策

まず、屋根・雨どい・ベランダ・バルコニーなどに傷みや壊れたところはないかをチェックしましょう。放置していると、強風によって破損したり破片が飛んでいったりするかもしれません。また、ベランダの排水溝が劣化していると台風時に水が溢れる可能性があるので、普段から小まめに掃除しておくのがベターです。

家の中の対策

家の中に関係する場所のうち、台風によるダメージが懸念されるのは窓ガラスです。対策として飛散防止フィルムを貼っておくと良いでしょう。また、窓際に重い物を置くと倒れて窓が割れることがあります。万が一に備えて、普段から窓際には物を置かないようにすることをおすすめします。

もしものための備蓄

台風が来ると、ライフラインへの影響が懸念されます。いざというときに備えて、最低でも3日分の食料や飲料水を備蓄しておきましょう。特に水は重要で、大人1人につき1日2~3Lを目安に用意すると安心です。この他、カセットコンロ、バッテリー、携帯ラジオなども備えておきたいところ。避難所に行くことも想定して、避難所に持ち込むべき物も確認しておいてください。

避難先の確認

台風の通り道によっては、居住地に避難指示が出されることも考えられます。ただし注意したいのが、指定される避難所・避難場所が災害の種類によって異なる可能性がある点です。どこに行けば良いのか、事前にきちんとチェックしておきましょう。また、避難するときはルートの確認も必須です。事前にハザードマップを入手し、安全なルートを選べるようにしていてください。

H2台風接近直前の準備【家の外】

雨の日の窓

台風が来る前に、家の外にあるものを移動させたり、故障しているところがないか点検したりしましょう。それでは、台風が来る前にしておきたい外の準備を紹介します。

風で飛ばされそうなものを固定or屋内へ移動する

屋外に植木鉢やレジャー用品などを置きっぱなしにしている場合は、屋内へ移動させてください。樹木は枝が折れたり飛んだりする恐れがあるため、ロープなどでくくったり剪定をして低くしたりしておきましょう。自転車がある場合は、自転車やカバーをしっかりと縛り、飛ばないようにすることも必要です。

この他に注意したいのは、ベランダやバルコニー。物干しや掃除用品などを置いている場合は、すべて家の中に入れてしまってください。

風が吹き込みやすい場所をふさぐ

外からの強風が家の中に吹き込むと、屋根が飛ぶことも考えられます。床下の換気口・玄関に付いた郵便受けなど、風が吹き込みやすい場所はふさいでしまいましょう。

郵便受けはガムテープなどを貼り付ければ問題はありません。床下は土のうなどを準備して、しっかりふさいでください。

家の周りの側溝や排水溝を掃除する

台風では豪雨による浸水も懸念されます。水量が増してもきちんと水が流れていくよう、家の周囲の側溝や排水溝は詰まらない状態にしておくと安全です。側溝や排水溝を開けて落ち葉やゴミがたくさんあれば、取り除いて水はけを良くしておきましょう。

台風接近直前の準備【家の中】

水をためた浴槽

台風が来ると分かったら、窓ガラスを補強したり水を確保したりといった対策が必要です。ここでは、家の中でしておきたい台風準備について紹介します。

窓を閉めて補強

台風が接近してきたら、窓や雨戸をしっかり閉めて雨風を防ぎます。強風によって窓が開くこともあるので、カギまでかけておくと安心です。また、飛散防止フィルムを貼っていない場合は、養生テープを貼って備えましょう。養生テープがない場合は、窓にダンボールを当ててガムテープで固定するのもおすすめです。

水の確保

災害が発生したとき、断水となる恐れがあります。もしものときも水に困らないよう、飲料水はもちろん、生活用水用としての水もためておきましょう。ペットボトルや水筒の他、鍋や浴槽、バケツなども活用してください。

浸水への備え

床下・床上浸水に備え、土のうや水のうを準備しておきましょう。土のうは自治体に連絡すれば、自宅まで届けてくれることがあります。また水のうは、二重にしたゴミ袋やレジ袋に半分くらい水を入れて縛るだけで完成するので、こちらもすぐに準備できるでしょう。

洗濯機・洗面所、キッチン・トイレの排水口から水が逆流することもあります。洗濯機・洗面所の排水口はふさぎ、キッチン・トイレには水のうを置いて備えることも忘れてはいけません。

台風接近時の避難準備

水に浸かった家

台風がひどくなったら、早めに避難しなければなりません。どこに避難するか、いつ避難するかを適切に判断できるようにしておきましょう。台風で避難するときにすべきことを紹介します。

避難するタイミングの確認

基本的には、土砂災害警戒情報(警戒レベル4相当情報)が発せられたら避難します。近くの避難所や安全な場所に移動しましょう。ただし、避難するときは車を使用せず、緊急車両が活動しやすいようにしておくのが鉄則です。

しかし、既に強風が吹き荒れている場合は移動する方が危険かもしれません。その場合は自宅を離れずに、そのまま待機しましょう。

ブレーカー・ガス・戸締まりの確認

避難すると決めたら、まずはブレーカーを落とします。家に何らかの被害があった場合、通電している電化製品から火災が発生する恐れがあるからです。ガスについても爆発の懸念があるため、ガスの元栓もしっかりと閉めておいてください。

また残念なことに、災害を狙った空き巣被害も珍しくはありません。避難所で家を空ける場合は、戸締まりの確認も必須です。

台風のときに準備不足で困った事例

空になった棚

台風によって災害が起きたときは、養生テープ・ブルーシート・備蓄品の用意、キャッシュの有無、家族との連絡手段、スマホの使い方や充電などで困ることがあります。それぞれの詳細をチェックし、最悪の事態を逃れられるようにしておきましょう。

必要なものが売切れで買えない

台風が来るときは、養生テープやブルーシートが飛ぶように売れます。備蓄用の食料や防災グッズ、水なども売り切れやすいため、入手困難になりがちです。「必要なものが手に入らなかった…」と不安にならないよう日頃から備えておきましょう。

キャッシュ不足で買い物できる場所が限られる

停電すると、電子決済ができないので支払はどこも現金のみの対応となるかもしれません。もちろんその場合はATMも止まってしまうため、キャッシュレスが習慣化している人は不便してしまいます。どんな状況でも必要なものが購入できるよう、常にある程度の額のキャッシュを確保しておいた方が良いでしょう。

家族との連絡方法がわからず安否が確認できない

家族と連絡できなくなったときに備え、普段から緊急時の連絡方法について取り決めておくのがおすすめです。災害時に役立つサービスとしては、通信会社提供の「災害用伝言版サービス」、Google提供の「パーソンファインダー」などがあります。これらは伝言板や安否確認手段として活用できるので、家族で共有しておくと安心です。

スマホの充電不足で連絡・情報収集が困難に

停電時にスマホが使えなくなると、いざというときの連絡手段、情報収集が難しくなります。停電時でもスマホを使えるよう、充電器は家族分備えておいてください。

また、スマホでの安否確認や災害情報収集にはTwitterが便利です。被災地域には公衆無線LANサービス(公衆Wi-Fi)「00000JAPAN」が無料開放されるので、こちらも活用すると良いでしょう。なお、当然ですが緊急速報がオンになっているかどうかの確認も忘れずに。

台風が来る前にすべき準備をしておこう

もしものときについて考える人々

台風が来る前には、家の中や外を点検した上で備えをするべきです。万が一避難する場合に備えて、避難場所やルートを確認することも必須。台風の接近が分かったら、直撃後も速やかに適切な行動が取れるよう、家族や自分を守るための備えを万全にしておきましょう。